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プロジェクトばつ
その6 ソフト開発の日々「一日って24時間もあるんですよ」
 支援事業認定はされたものの、その補助金は基本的に後払いである。つまり、精算を受けるまでは自費でなんとかしなければいけない。
 資金援助を受けるために補助事業に申請したのだから制度自体に矛盾を感じなくもないのだが、とにかく、そのころのクレヨンには先行投資のための余剰資金など無かった。

 普通、物を作るには 材料 道具 作業者 が必要で、そのために資金が要る。しかし、ウェブジェネレータはソフトウェアである。材料は必要なく道具はパソコンで充分、さらに当面の作業者は自分だけで良い。つまり取り急ぎ必要な資金は自分の人件費のみだった。

 その時から、日中は受託業務やお客様対応で収入を得、夜にソフト開発を行うハードな生活が始まった。「大丈夫なのか」「他の仕事に影響は無いのか」と心配して声をかけてもらうこともあったが、田島は必ず答えた。

 「一日は24時間もあるんですよ、8時間労働の2人分働いても8時間残ります。8時間あれば食事も寝る時間も確保できますよ。」

 内心、理屈通りに行くはずが無いと思っていた。しかし、口に出し続けることで自分に言い聞かせ、辛さを忘れることもできる。

 WEB系のソフト開発はこれまで専門外で、使用するプログラミング言語の学習から始めなければならない。書籍やWEBからの情報で基礎を習得した。
 しかし当然、実務ではそれ以上のスキルが求められる。当時佐世保市起業家支援センター2号室に入居していたのが、同期企業「ハートウェア情報システム」。そこの高本社長や八田(やつだ)SEはWEBアプリケーション開発のプロフェッショナルだ。独学で足りない部分は、ずうずうしく2号室で学んだ。


 一日は24時間『も』あるのではなく、24時間『しか』無い。

 その中でのソフト開発は、やはり辛かった。慢性的に睡眠不足で、こなせる昼間の仕事は次第に減少する。月々の生活費に困ることも増えた。

 確実に減り続ける日中の仕事量と収入、常に良くない体調、落ちる集中力、悪循環が続く。

 好きで一人で始めた事業だが、いつの間にか沢山の人たちに支えてもらっている。今更投げ出すわけにも行かない。

 苦痛の中でプログラムは作られた。それでもソフト開発は進み、動作するプログラムは増え続けた。


 ある程度のプログラムができあがり、ソフト全体の動作が視覚的に確認できるようになった。こうなればプログラミングは実に楽しい。多少体調が悪くても粗食が続いても集中力は持続するようになる。

 ソフト開発も終盤になると作業効率が良くなりスケジュールにも多少の余裕ができた。田島を取り巻く全ての問題が解消されたわけではないが、少なくともソフト開発については好循環が始まっていた。


 そして、


 2006年春、ウェブジェネレータは完成した。

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